過去の破綻処理の事例を見ると、契約者負担を少しでも軽くするためには、破綻処理の変形として予定利率の引き下げという選択肢を用意するのも理解できる。しかし、今回の法律では使えない選択肢となってしまう可能性が高い。利率引き下げを申し出ることができるのは、「保険業の継続が困難となる必然性がある」生命保険となっており、利率引き下げの表明は経営の行き詰まりを自ら示すことにほかならない。「契約者が解約に走らないかどうか」「再建スポンサーが現れるかどうか」「将来展望が描けるかどうか」など、利率引き下げの申し出は賭けに近いのではないか。
[参考サイトのご紹介]
終身保険(遺族の保障)
http://www.hokende.com/static/life/big_sleep/permanent/
収入保障保険について
http://www.hokende.com/static/income/
引き下げ後の二次破綻が心配だ。今回の予定利率引き下げが再浮上した背景に、大手銀行の経営問題があったのは間違いない。例えば三井住友銀行は住友生命保険に七〇〇億円、三井生命保険に八一一億円、りそなグループは朝日生命保険に六六〇位円の基金を拠出するなど、大手銀行は生命保険に多額の基金や劣後ローンを出している(劣後ローンの出し手は公表されていない)。これまでの更生手続きでは基金や劣後ローンが全額カットされてきたため、生命保険破綻が体力の低下した銀行の経営問題に直結してしまう。